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今月の聖語「南無と申す字は敬う心なり」

2023年8月24日

【今月の聖語】南無と申す字は敬う心なり

『内房女房御返事』/弘安3年(1280)聖寿59

 

「尊敬と羨望」

社会的に活躍する人物は、その努力や人柄、結果に対して周りの人々から尊敬されます。しかし、時として私たちはその時に得た成功や尊敬だけを見て、真似をすることも多いです。

つまり、良いもの・高価なものを所有すると、尊敬とは別の羨望という感情を周りの人々から受けたいという欲求が生まれてしまうのです。時として羨望は妬みとも捉えられます。

 

身近で尊敬される人とは、困っていた時に助けたり、的確な助言をくれたり、いつも親身になってくれる人です。その人を尊敬し、そこに至りたいと思っているのであれば、あなたはそのままあなたらしく、尊敬する人を鑑にしながら人生を歩んでいきましょう。羨望されたいという気持ちは捨て、尊敬されるような人生を送ることは、周りを幸せにすることにも繋がります。


◆本行寺のご紹介◆

本行寺は仏教の中で日蓮宗という宗派のお寺で、インドで仏教を説いたお釈迦様と日本で仏教を弘めた日蓮聖人を宗祖として信仰しています。日蓮聖人は鎌倉時代の僧侶で、乱世の時代に仏の教えによって人々を救おうとされ、現代でもその説かれた教えが受け継がれています。

宗教といえば、仏教のほかにも世界にはいろいろなものがあります。私たちが住む日本でも神道やキリスト教などをはじめ多くの宗教が信じられ、その中に仏教も含まれています。

神道は日本の神様についての教え、キリスト教はイエス・キリストが説いた教えです。では仏教はというと、他の宗教と比べ仏教の特徴としては、仏教は「仏が説いた教え」であり「仏になるための教え」でもあるとよく言われています。

ここでいう仏とは私たちが思い描く「神様」とは少し違う存在です。仏教では私たちの住む世界は苦しみの多い世界だと説かれています。仏とは真理を悟り煩悩や欲望から解きはなたれることで、その苦しみから離れた者のことであると説かれています。

ですので、仏教には仏になる方法=苦しみや悩みから救われる方法が説かれている宗教だとも言えるのです。